矯正治療の方法は開始する年令や患者様の骨格的パターン(お一人お一人のお顔が違う様に、その方により骨のパターンが少しずつ異なります)
により様々です。ここでは大きく2つ(小児、大人)に分けて説明いたします。


小   児

およそ5〜6歳位のお口の中は乳歯と永久歯が混在した状態でそのほとんどが乳歯の状態です。24本の歯のうち、永久歯は6歳臼歯の上下4本だけです。顎は未発達ですが、その骨の中では永久歯が生えるための準備がなされています。

そして顎の大きさや形は成人に近づくにつれ、お父様やお母様の骨の形を受け継いだ形になってきます。具体的には遺伝を受け継いだ(似ている)骨格になってきます。
その特徴は初診時に行うレントゲン検査によって明らかになって参ります。また、人の骨の成長パターンは違いがあれ、成長する時期はほとんどが一緒の時期です。
上の顎の成長は10才位で成長のピークに達し、下の顎は13才から15才位で成長のピークに達します。ですので、
この成長のピークに達する前にその成長能力を最大に引き出してあげたり、逆に抑制させる事もあり矯正専門医の大切な役割となっております。

お子様の矯正治療期間については、一般の歯科治療と異なり、かなり長い期間を必要とします。開始時期(小児、小学、中学生)よっても異なりますが、大体2〜4年ぐらいかかります。このように長期間を必要とする理由は、矯正治療が美容整形などのように外観を整えるだけを目的としていないからです。上下の顎の発育の経路を正常な軌道に乗せたり、歯の抜け変わる時期に起こってくるかみあわせの不正を正常な方向に誘導したりすることが矯正治療の目的だからです。ただ通院間隔につきましては、大体1ヶ月に一度の割合で通院されれば十分です。

当院では豊富な臨床経験から、そのお子様の発育状態に合わせてな理想的な治療を進めることができます。ご心配なお子様の場合には上下前歯の永久歯2本ずつ計4本が生えて来た頃(小学生入学前位 6〜7歳位)に一度ご相談においで下さい。


成   人

大人の方は骨格的な成長はありませんので、その方の希望する治療がすぐに開始できます。ガタガタした歯や、出っ歯、受け口などの歯ならびをその方のお口や横顔に合わせて最良のバランスを整え、見た目にも美しく、機能的にもより食べ物を咬みやすく出来ます。成人の方の治療期間はお子様に比べてずいぶんと短くなりますがそれでも、歯やその周りの部分に障害を与えないように、歯を徐々に移動するので2年程度の治療期間は必要になります。
きれいになった歯ならびは保定装置(後戻り防止の装置)を用い2年程、維持して行きます。この間の通院は年4回程度で十分です。お口の中は歯ブラシがとてもしやすくなり、将来の歯周病の予防にもなります。

また、開始時期は成人の方は思いたった時がはじめ時です。今は目立たない装置も色々と開発されておりますので、仕事環境、ご希望により自由度の高いマウスピース矯正など気付かれない矯正も可能です。例えば、上の顎には目立たない透明のマウスピースを使い、下の顎には取り外し、もしくは透明の固定式ブラケットがお勧めです。

     
目立たないマウスピースをご利用いただけます。詳しくはご相談下さい。
治  療  例
 

症  例  :  乱  ぐ  い
 
治 療 前
治 療 後
 

症  例  :  上  顎  前  突
 
治 療 前
治 療 後
 

症  例  :  反  対  咬  合
 
治 療 前
治 療 後
 

症  例  :  空  隙  歯  列
 
治 療 前
治 療 後