新世紀エヴァンゲリオン
交錯する時間
第一話

 

 


時間跳躍は無事成功した。
僕は今、5歳のときの体ということになっている。
まずは戸籍の偽造をしておこう。
神威を使えばこんなことは簡単だ。
家も買っておかなければならない。
それもまあ、大丈夫だろう。
シンジ君とは小学校にあがってから会う事ことにした。
とりあえず、家を買って月読を隠すことにする。

 

こちらに来てから一月ほど経った。
家も手に入れて多少は改造しておいた。
これで僕のしたい研究もできるというものだ。
この世界には僕の知らないこともたくさんある。
まずその代表が人型汎用兵器エヴァンゲリオンである。
これについてはシンジ君に話を聞いた程度なのでよくわからないがぜひ見てみたいものである。
それについてはいずれ機会があるときにしてみよう。

 

そしてとうとう小学校に進学することになった。
予定通り僕とシンジ君は同じクラスになった。
「おはよう、シンジ君。」
「おはよう、大和君。」
「同じクラスになれてよかったです。」
「そうだね。」
「これからどうするんですか。」
「まあ、適当にやるよ。」
「そうですね、せっかくなのですから楽しまないとだめですよね。」

 

こうして僕たちは二度目の小学校生活を楽しんだ。
僕にとってこの世界は始めてなので、歴史や地理は学んでおかなければならないことだ。
特に重要なのがセカンドインパクトという出来事だ。
この事件によって日本から四季が消えてしまっている。
僕は冬にコタツでみかんを食べるのは好きだったのに、しばらくそれはできそうにない。
それに日本を始め世界各国の地形も変わっている。
そのように学ぶことも多かったが、僕はシンジ君と一緒に遊ぶことも多かった。
僕とシンジ君は一緒にキャッチボールをしたり、ゲームをしたりして遊んだ。
どうやらネルフやゼーレの人たちが僕たちを見張っているようだ。
まあ、これも考えれば当たり前のことだ。
シンジ君はじきにエヴァンゲリオンのパイロットになるのだから、もしものことがあってはならないのだろう。
エヴァンゲリオンのパイロットというのは自分の親をエヴァのコアに取り込ませなければならないから、
そう簡単には替えが利かないのだ。
特にエヴァンゲリオン初号機はほかのエヴァンゲリオンとは違うものだからなおさらである。
この機体のコアにはシンジ君の母親の碇ユイ氏の魂が入っている。
シンジ君の父親でネルフの総司令の碇ゲンドウ氏はユイ氏をとても愛しておられたようなので、
彼が初号機のコアを破棄することはできないだろう。
そうだ、そのうち第三東京市に行くことになるだろうから、そこにも家を買っておいた。
これで準備は万端である。あとは時が来るのを待つだけだ。
そういえば、僕が第三東京市に行く理由はどうしよう。
まあ、それはそのときになってから考えるか。

 

日々が経つのは早いものでとうとう2015年になった。
どうやらシンジ君のもとにゲンドウ氏からの手紙が届いたようだ。



「大和君、大変だよ」



「どうしたんだい、シンジ君。そんなにあわてて」



「父さんから手紙が来たんだけど、その内容が前回と違っているんだよ」



「まあ、歴史の流れはすでに違っているから、別に手紙の内容が変わったぐらいでそう騒ぐことはないでしょう」



「それがそうも言ってられないんだよ」



「どう変わっていたんだい?」



「大和君も連れて来いって書いてあったんだよ」



「ほぅ、それは好都合ですね」



「好都合ってどういうことなんだい」



「僕がどうやって第三東京市に行こうか考える手間が減ったということだよ」



「それはそうだけど」



「シンジ君は知らないようだけど、第三東京市に入るのは大変なんだよ」



「へぇ、そうなんだ。知らなかったよ。
でもどうして大和君を第三東京市に呼んだんだろう?」



「それはわかりませんが、僕にも何か用事があるのではないのでしょうか」



「じゃあ、大和君も行くんだね」



「まあ、そうさせてもらうよ」



「じゃあ、明日だから」



「明日ですか、急ですね」



「届いたのは昨日なんだよ」



「ネルフの総司令も急な人ですね」



「まあ、父さんはそういう人だから」



「じゃあ、準備があるのでまた明日」



「じゃあね」



とりあえず明日の準備をしなくては。
よもや僕まで呼ばれるとは予想もしていなかった。
シンジ君の手前わからないと言ったけど、
おそらくは人質もしくは僕を危険だと判断したためそばにおいて様子を見たいというところでしょう。
しかしこのタイミングで呼ぶとは、僕をよほど高く評価しているようですね。
さて、発明品を整理しておきますか。

 


一通り発明品の整理も終わった。
これで明日の準備は終わりだ。
問題は明日どうするかということだ。
碇ゲンドウ氏はかなりの手腕があると聞いているから、うまく交渉しないといけないな。
どう話をするか次第では僕自身も研究を続けることができるかが決まるからな。
そうだ、とりあえず、ネルフのMAGIにハッキングをしておこう。
敵を知り己を知れば百戦危うからずというからな。
でもバラたら多少は不利になるから気をつけないとな。
とりあえずのところは各部屋の映像をリアルタイムで見れるようにするだけにしよう。
さて、明日に備えて今日は寝るか。






戻る  次へ