Fate/stay night
変わる運命
プロローグ

 

 

 

僕は春日隼人、僕は普通の人間とは違っている。
どこが違っているかというと、まず僕は何度も転生している。
これは使徒二十七祖のアカシャの蛇と同じではあるが、僕の場合は肉体までも同じで転生している。
ついでに言うと、僕はアトランティスの王であった者である。
僕のせいでアトランティスは海の底に沈んでしまったが、僕のやってきたことに後悔はしていない。
僕は今は冬木市の穂群原学園にかよっている一高校生である。
この冬木市では聖杯戦争というものが行われている。
僕もこの聖杯戦争に参加しようと思っている。
この学校にいる魔術師は学園のアイドル遠坂凛と何でも屋の衛宮士郎、そして間桐桜の三人である。
この三人には要注意だな。

 

とりあえず、夜の街を散歩してみるかな。
しばらく散歩をしているとかなりの魔力を感じた。
これはサーヴァントの気配だな。
サーヴァントとはかつて英雄と呼ばれたものの霊がこの聖杯戦争で呼ばれたものである。
これはついている。僕もこれで聖杯戦争に参戦できますね。
しかもどうやらこのサーヴァントにはマスターがいないようで、弱っているからさらについているよ。


「大丈夫ですか」


「あなたは魔術師ね」


「まあ、そんなものです」


「なら、私についてもわかるわね」


「あなたはキャスターのサーヴァントですね」


「そうよ、わたしと組むつもりはない。?」


「もちろんそのつもりで話しかけたのですよ。」


「じゃあ、あなたと契約しましょう。」


僕はキャスターと契約した。
キャスターはかなり古い時代の英雄のようです。
この僕の無限に近い魔力があれば大丈夫でしょうけど、弱い魔術師なら大変ですよ。


「キャスター、あなたの真名を教えていただけませんか?」


「それはあなたの家に帰ってからにしましょう」


「そうですね」


僕とキャスターは家に帰った。
僕の家には結界が張ってあって、この結界内では一切魔術が使えないようになる。


「あなた何者、この結界は半端じゃないわ」


「僕は春日隼人といいます」


「わたしの真名はメディアよ」


「あの、メディアですか。
それなら、その魔力の高さも納得できます」


「ところであなたは何者よ、その魔力の高さは異常よ」


「僕は転生を繰り返していますからね」


「無限の転生といえばわたしの時代で知っていた人ならアトランティスの王ぐらいよ」


「そのアトランティスの王ですよ」


「まあ、それほどの魔力があれば間違えないでしょうね」


「普通の人間や英雄でさえこれほどの魔力は持っていないでしょう」


「わたしはいいマスターを引いたようね」


「そうですね、ところで、町の人から生命力を奪ったりしないでくださいね」


「その必要はないわ。あなたから流れてくる魔力だけで十分よ」


「それはいいことです」


「ちょっと待っていてください、この結界内でもあなたの魔術が使えるようにしますから」


僕は結界をいじってキャスターの魔術が使えるようにした。
この結界内ならば、相当の英雄でもキャスターには勝てないでしょう。
特に、魔術に長けた英雄もキャスター以外にもいるでしょうから、この結界内で待ちに徹するのが得策でしょう。
キャスターは本来戦いに長けた英雄ではないですからね。


「キャスター、これであなたの魔術は使えますよ」


「そのようね。とりあえず、わたしの護衛のために一人サーヴァントを召喚するけどかまいませんか?」


「別にいいですけど」


キャスターはアサシンのサーヴァントを召喚した。
アサシンのサーヴァントは彼の佐々木小次郎であった。
彼の武器は物干し竿と呼ばれた刀である。
彼の宝具と呼ぶことのできるものは、彼の技である燕返しである。
宝具とは英雄を示すためのものであり、僕もいくつか所有している。
彼の燕返しは三つの斬撃をまったくの同時に放つもので、かわすことは不可能で魔法の域に達している。
魔法とは人間の技術では実現不可能のものであり、魔術は人間に可能なものを儀式を通して行うものである。
ちなみに僕は第三魔法を使うことができる。だからこそ無限に転生できるのだ。
ただし僕の第三魔法は完璧ではないので寿命を完全になくすことは出来ないのだ。


「小次郎、あなたはここの見張りをしておきなさい」


「強き者と戦えるのだろうな?」


「それは大丈夫よ」


「何なら、僕が戦ってあげましょう」


「貴様の剣技は相当のものがあるから楽しみだな」


「いまから戦っては駄目よ」


「僕は明日からも学校に行きますからね」


「そう言うと思っていました。だから小次郎を召喚したのです」


「そうですか、それはいい考えですね」


キャスターのなかなかの策士のようです。
これなら安心できますね。


「では、小次郎任せましたよ」


「了解した」


こうして話をしているうちに日が暮れた。
僕も今日は寝るとしよう。 






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