Top Index Gallery Tips BBS Links Back
PCオートガイダー接続用リレー・ボックス PC上で動作するオートガイダー、STARTRACKやASTROSNAPを使用する際に、PCのパラレル・ポート(プリンター・ポート)とモータードライブ・コントローラを接続するために使います。
PC上のソフトウェアによるオートガイダー、STARTRACKASTROSNAPは、修正駆動をするための信号をPCのパラレル・ポートから出力するように設定できます。その信号を赤道儀のモータードライブ・コントローラに入力するための変換ケーブルが必要になります。
(ミードLX200やビクセン スカイセンサー2000PCであれば、シリアル・ポートに出力させて標準のPC接続用ケーブルにてコントロールできると思われます。)

このような用途のものは一般にリレー・ボックスと呼ばれており、その名の通りリレーを用いていると思われますが、私が製作したものは、トランジスタを使うことにより簡単かつ安価で信頼性の高いものになっています。
またトランジスタはリレーと比較して、遅延がほぼ無視できるのでオートガイダーからの修正駆動に対する赤道儀のレスポンスが早くなり、何msごとに修正駆動を行うかという間隔を短く設定することができます。(この間隔が短すぎるとハンチングを起こします。)
ただし汎用性には欠けており他の赤道儀に使用する場合には注意が必要です。

(1) PC側のコネクタ (パラレル・ポート)


PCのパラレル・ポートのピンからは以下のように信号が出力されるよう、ソフトウェアを設定しています。

2番ピン (Data 0): Up (North, Dec+)
3番ピン (Data 1): Down (South, Dec-)
4番ピン (Data 2): Left: (East RA-)
5番ピン (Data 3): Right (West, RA+)

修正駆動を行うときに、その方向に対応したピンの信号レベルがHigh (3.3V もしくは 5V)になります。通常状態(修正駆動をしていないとき)は、信号レベルはLow (GNDレベル、0V)です。

PC側は18番ピンから25番ピンがGND(アース)になっていますので、それも接続します。

(2) モータードライブ・コントローラ (赤道儀) 側

NS企画のオートガイダー、VST互換にしてあります。
ただし電源は必要ないので、接続するのは、4方向の修正信号(Up/Down/Left/Right)と、GNDになります。

詳しくは次項でも触れますが、4方向の修正信号は通常は信号レベルがHighで、修正駆動を行うときにLowレベルとなります。いわゆるActive Lowの極性になります。PC側の出力とは信号レベルの極性が逆になっています。この極性が一般的だと思います。

ちなみにビクセンのDD-1は極性がこれとは反対で、通常がLowで修正駆動が行われるとき(修正ボタンが押されたとき)がHighとなります。VSTを含めた他社製のオートガイダーをつなぐときには、極性を反転させる必要があります。

赤道儀あるいはモータードライブ・コントローラに方位修正用のボタンがあれば、オートガイダー接続用の専用端子がなくとも、簡単な改造により、他社製オートガイダーやこのようなリレー・ボックスを接続することができます。
(3) リレー・ボックスの回路

簡単な回路図を以下に示します。点線内がリレー・ボックスの回路になります。
その右側部分は、モータードライブ・コントローラ(もしくは赤道儀)内部の回路を示しており、これは修正駆動を行うときに信号がLowレベルになるものです。

このように各信号1本あたり、抵抗とトランジスタ1個ずつで構成されます。(信号は4本ですから、それぞれにこの抵抗とトランジスタが存在します。)
トランジスタはごく一般的なものを使用できて、わたしは2SC1815を使っています。
なお、トランジスタのエミッタは回路図にあるとおりGNDとなっていますので、PC側およびモータードライブ・コントローラ側のGNDと接続するようにしてください。


下の左側の画像がリレーボックスの外観です。左の銀色のコネクタがパソコンのパラレル・ポートに接続するDサブ25ピンコネクタ、右の黒いコネクタが望遠鏡に接続する DIN8ピンコネクタです。
真ん中の黒い箱がリレーボックス本体で、このようにスイッチなど何もない単なる箱です。

右側の画像は本体の内部写真になります。左下側がパソコン側の接続、右上側が望遠鏡側の接続になります。
ご覧いただけるように、抵抗4個、トランジスタ4個だけのきわめてシンプルなものです。まさに上の回路図の点線内部だけ、ということがお分かりいただけると思います。


以上のような、簡単な回路によってPC上のソフトウェアによるオートガイダーで赤道儀をコントロールすることが可能になります。
材料費は、1,000円以下で済みます。


ただビクセンDD-1の場合は、先にも書いたように信号の極性が異なりますので、PNPトランジスタをもうひとつ追加する必要があります。その場合には、DD-1からリレー・ボックスに5V電源を引っ張ってくると作りやすいと思います。もしくはDD-1内部にPNPトランジスタを追加します。(参考回路図)