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NGC7822, Ced214付近






銀塩のころ何度か撮影したもののなかなか満足できる結果が得られなかったNGC7822、Ced214付近の星雲にデジタルで挑戦しましたIC1396よりはやや淡いかと思います が、今のデジタル機材をもってすればそれほど撮影が難しい対象ではないです。明るい部分と淡い部分のバランス、暗黒 帯の様子、周囲の天の川の星々といったところに注意しながら仕上げました。

GSO鏡筒での8枚モザイクだと構図として上下も左右もぎりぎりで、かつ赤緯が高い領域なので回転が生じてモザイク で無駄になる部分が多く構図決めには気を使いました。糊代をどれぐらいとるか、構図の回転による無駄を少なくするた めにどれだけ座標をずらすかなど星図ソフトを使って入念に中心座標を決めることに加え、撮影時にカメラの水平垂直が きちんと赤経・赤緯にあっているかも重要です。この鏡筒の場合は、スパイダーの回折光をその目安に使えるのは助かり ます。

本来なら9月頃が撮影時期なのですが、11月始め下弦の月の晩の早い時間帯に撮影しました。11月ともなるとシン チュレーションが悪くなることが多いので心配だったのですが、この日はまずまずでした。ただ撮影している間にも良い ときと悪いときがあり、コマごとに星像のシャープさが結構違っていました。幸いにその変化の周期が短かったの で、4コマコンポジットすればモザイク間の違いというのは気にはならなかったです。これが、たとえば後半になってシ ンチュレーションが悪くなったりということだと、モザイクのコマ間で星の大きさが違ってしまい作品にならなくなって しまいます。

富士山新五合目は標高のおかげなのかシンチュレーションで苦しむことは比較的少ないように思います。今回の中でよ かったときのコマは今までで一番良かったぐらいに星像が締まっていました。それがずっとつづいてくれれば、と思いま したが、それでもこうやって8コマモザイクでまとめてみると星像の小ささは満足できるレベルです。

 
 
2015 年 11月
GSO 20cm 焦点距離 1000mm
Baader Planetarium MPCC Mark III
EOS 6D SEO-SP4 (UIBAR) + HEUIB II
ISO3200 5分露出 x4 コンポジット x8 モザイク
Kenko EQ6PRO赤道儀による追尾
PHD Guiding + OAG9 + Lodestar X2 によるオートガイド
富士山新五合目にて撮影

Adobe Lightroom CC、Photoshop CC による画像処理