2020年は新型コロナウィルスの影響もあり、なかなか天体撮影を行う機会がな
かっ
たのですが、ようやく8月になって久しぶりに乗鞍三本滝にて満天の星空を楽しむことができました。ここ数年の夏場の
天候不安定さもあり、8月にきちんと作品が撮影できたのは2015年以来でした。
はくちょう座の散光星雲というと北アメリカ星雲からγ星サドルにかけてが有名ですが、その南側にあるη星にかけても
星雲が
広がっています。銀塩フィルムではずいぶんとチャレンジングな対象だったのですが、今の撮影機材と画像処理では事情
が違ってきます。今回はHEUIB-IIフィルターも使わずに色合い重視で撮影しました。星雲の色合いだけでなく、星々のとくに青、黄色といったものが表現できるかが重要に
なってきますが、空の暗い乗鞍三本滝で輝度のある対象ですから、狙
い通りの描写ができたと思います。天頂方向の撮影だったので光害の
影響も全く見られず、モザイクコマ間の色合わせも楽に行えました。
猛暑の続く中でしたが、標高1,800mということで気温は17度ぐらいだったと思います。他の季節では10度以下
の気温で撮影す
ることが多いのですが、これぐらいの気温でもZ6のノイズというのは気にならなかったです。Z6を入手して評価した
とき、室温でのダークノイズはそれまで使用していたEOS
6Dより多かったのですが、実用上は問題のないレベルですね。もち
ろんダーク減算は行っています。
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2020年8月
Kowa Prominar 500mm F5.6L
マウントアダプター TX07T 焦点距離350mm F4
Nikon Z6 HKIR改造
ISO3200 180秒露出 x6 コンポジット x6 モザイク
Kenko EQ6にて追尾
PHD2 + ASI120MM Mini によるオートガイド
乗鞍三本滝にて撮影
Adobe Lightroom Classic + Adobe Photoshop CC 2020
による画像処理
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