==マリア・カラス~花の残像==   マンガのメニューに戻る
   

1950年代に全盛期を迎えた不世出のオペラ歌手。ニューヨーク生まれのギリシャ人。幼少期から鍛えあげた高音冴える抜群の歌唱技術を獲得。さらに、心理描写と演技を加えた実力で「20世紀最高のオペラ歌手」といわれています。ただ単なる発声の見世物的な感のあったベルカントオペラを芸術性溢れるドラマにまで昇華させ、その後の歌手たちに甚大な影響を与えています。

しかし、ギリシャの大富豪の海運王と呼ばれたオナシスと恋に落ち、甘いセレブの生活を送るようになったあたりから、キャリアは徐々に下降線。結婚を意識したためか、65年以降は事実上の引退生活を送っていました。

しかし。突然68年にオナシスの心変わり。ケネディ大統領未亡人ジャクリーヌ・ケネディに寝返って破局を向かえます。傷心のマリアは、ひっそりとパリで独身生活をすることになります。
1975年にオナシスが死ぬと、わずか2年後に55歳でこの世を去りました。

●幼いころから発揮した天性の歌声。その反面、母親や前夫からは、金稼ぎに利用され通し。
●世界を股にかける華やかなオペラの大スター。その反面、国籍的自己同一化が上手くいかない孤独に悩む。
●大柄で太っていた体型を克服、美貌の歌手へ。リバウンドからくる声の衰えに悩む。
●世界の海運王とのゴージャスな恋愛生活。その反面、別のセレブ美女に乗り換えれた屈辱を味わう。

すべての女性が憧れる輝きを一心に手にいれたマリア。しかし、その輝きの反動に苦しむのもまた、マリアだったのです。
そんなマリア・カラスの人生を描いてみました。

マリア・カラス(ウィキペディア)