アトリエ　U1【Beat generation】

930年代の大恐慌、40年代の第二次大戦を経験したアメリカは、50年にようやく経済を建て直します。モータリぜーションも富の分配も裾野まで広がり、多くの人が郊外に小さな家を持てるようになりました。しかし、若者はいつだって変化を求めるもの。小さな我が家に保守的に暮らす父親世代に反発する者が次々に現れます。

音楽の新基軸がロックン・ロールであり、その体現者がエルビス・プレスリー。俳優の革新者がマーロン・ブランドやジェームス・ディーン。さまざまな世界での開拓者が現れてきます。

エリート大学生でありながら、アメリカ縦断鉄道を乗り継ぎつつ、あちこちを放浪して回る“ボーボー”という存在が目立ってきました。この旅から得た影響を音楽や映画にしたりと、創作につなげる新しい冒険者も目立つようになったのです。

その一人のジャック・ケルアック。放浪、薬物、同性愛の経験を即興的な詩に仕立て、「路上」でセンセーションを起しました。彼やアレン・ギンズバーグを先頭にしたこのムーブメントは、次第に“ビートジェネレーション”と呼ばれるようになり、新しい文学の先駆者となってゆきます。

しかし、すべてのムーブメントは、惰性となり形骸化し衰退する運命を辿ります。マスコミは、それを加速化し膨張と衰退を早めます。
ビートジェネレーションの雄、ジャックやアランは、その荒波をどのように凌いでいったのでしょうか。

ビート・ジェネレーション（ウィキペディア）